EBMとセラピスト
以前は個人的にevidence based medicine(EBM)というと、
"エビデンスレベルの高い方法を優先して用いなさいよ"という意味合いだと思っていました。
なので、
EBMは患者さんより医療者主体の考え方なのかなっていう印象があり、
若干反発を感じていました。
しかし、
斎藤先生の本を読んで考えが変わりました。
EBMとは、
臨床判断という医療の個別プロセスに、いかにしてエビデンスという一般情報を利用するかという方法論である。
つまり、
"あなたの治療方法としては◯と△と□がありまして、それぞれ有効性としては〜ですが、どうします?"
と患者さんに提示することだと解釈しました。
また100%治すという治療法が存在しない限り、
一つに絞って治療を行っていくことはギャンブルだなという気もします。
Drは治療説明の中で確率を交えて話されているような印象はあるが、
セラピストはどうでしょう。
セラピストの用いる理論や手技はかなり増えてきている印象がありますが、
多様な方法から目の前の患者さんに適応する方法をチョイスし、
有効性を説明して、
患者さんとshared dicision makingができているのか。
そもそも多様な方法のそれぞれを理解しなければいけないという前提もあり、
研鑽を積まねばと思う今日この頃です。
医療におけるナラティブとエビデンス 改訂版──対立から調和へ
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