勝手なOT論

いろんな学問に興味はあるが知識はまだまだな作業療法士です。日常で湧き出た思考を書き留めておくブログです。強い根拠もない思いつきのようなものですが、皆様からのご意見も頂戴したいです。

方法で職業を説明したくない

「OTは手とか腕を良くします」

 

学生時代に実習先で聞いた患者さんへの作業療法の説明です。

 

つい最近もPTさんがこのような発言をしているのを聞きました。

 

「PTは足、OTは手」

ICFの考え方はどこにいったんだと気にしなければ、たしかにこの説明はわかりやすいです。

 

やることが明確だし、患者さんにも伝えやすい。

 

 

ただ、方法でPT・OTを区別するのはデメリットもあると思います

 

OTは手に問題のある方にしか関われないのでしょうか。

 

「〜をする仕事です」という言い方は、

裏を返せば「〜しかできません・しません」ということであり、

自分たちの可能性を自ら狭めているのではないでしょうか。

 

"OTを説明する"で述べたように、

OTは作業ができれば自分らしく生きることができる、

という視点を持つ職業と考えれば、

そのための方法はなんでもありだと思います。

 

環境調整でも、患者教育でも、心理アプローチでも、歩行訓練でも、身体機能訓練でも。

 

表面上は職種間で被ることはあれど、視点の違いがあれば目的や設定は変わってくると思います。

 

説明はしづらいですが、

本気で「OTは手を良くする職種です」と思っていない限りは、

患者さんにそんな安易な説明をするのはナンセンスだなと思います。

 

常に職業的アイデンティティを意識していきたいですね。